こころの劇場
現在、北海道を巡演中のファミリーミュージカル『王様の耳はロバの耳』全国公演。8月21日(火)、カンパニーはツアー最北端の公演地、北海道・利尻島に入りました。到着時、空は厚い雲に覆われていましたが、俳優やスタッフたちの心は晴れやか。これから待ち受ける年に一度の利尻島での出会いに、期待に胸を膨らませます。
翌22日(水)、カンパニーを代表して劇団四季俳優の澁谷智也、八重沢真美が利尻町役場と利尻富士町役場へご挨拶に伺いました。一方、鎌滝健太、権頭雄太朗、五所真理子はフェリーに乗って礼文島へ。表敬訪問の他、礼文町初の『美しい日本語の話し方教室』を実施しました。
地元の方々と交流を深めた次の日は、24日(金)の「こころの劇場」公演の準備に取りかかります。会場となる利尻町交流促進施設「どんと」には、朝からスタッフと利尻町役場の皆さんの姿が。皆で協力して舞台設営を進め、午後には俳優たちも合流しリハーサルを行います。想いはひとつ、子どもたちに感動を届けられるように――リハーサル終了後も、劇場には個人で稽古を続ける俳優たちの声が響きました。
迎えた公演当日。1日2回公演のこの日、午前の回には利尻町と利尻富士町の小・中学生、午後の回には利尻島の高校生と礼文島の小・中学生、高校生が来場。児童たちは、目の前で繰り広げられる床屋とわがままな王様の物語を真剣に見つめたり、出演者からの問いかけに対して元気に答えたり。生の演劇を楽しんだ子どもたちは、笑顔で劇場を後にしました。
また、来場された利尻町・保野洋一町長からは、終演後、「島の人たちは毎年の公演を楽しみにしています。またぜひ利尻に来てください」とのお言葉をいただきました。
島の方々や子どもたちの想いに触れたカンパニーは、その温かさを胸に、次の公演地へと出発。
舞台芸術センターは、これからもより多くの子どもたちに演劇の感動を届けるべく、地元の行政や教育委員会の方々と協力しながら、活動を続けてまいります。
(取材協力:劇団四季)